「ド・ド・ドって同じ音なのに、なんで指を変えるの?」
ピアノ教本を進めていると、こんな疑問にぶつかることがありますよね。
子どもから「えー!こっちの指の方がラク〜」と抵抗されることもありますが、「同じ音を違う指で弾く」ことにはちゃんとした理由があります。
今回はその理由と、小さな子にもわかりやすく伝えるコツ、そして教本でその指使いが登場するタイミングについてご紹介します🎵
目次
「ピアノで同じ音を違う指で弾く」3つの理由

✅ 力が入りすぎないようにするため
同じ指で何度も弾くと、腕や手首に力が入りやすく、疲れやすくなります。
特に子どもの小さな手では、指を交代させることで無理なくスムーズに動かせるようになります。
✅ リズムや音の粒がそろいやすくなる
交互に違う指で弾くことで、テンポが安定し、音の強さ(タッチ)もそろいやすくなります。
とくに速いフレーズでは、この指替えがカギになります。
✅ 将来の難しい曲のための“練習”
今は簡単に見えても、ショパンやベートーヴェンなどの曲では「同じ音を指替えで連打」する場面がたくさん登場します。
小さいうちから自然に指を変える練習をしておくと、将来大きな助けになります。
同音連打を子どもにどう説明する?3つの伝え方ヒント

お子さんが「同じ音なのに、なんで違う指〜!?」となったときの対応アイデアです👇
🗣️「ボールバトン作戦」でたとえる
「ボールを1人で3回投げたら疲れるでしょ?みんなで順番に投げた方がラクだよ〜」
→ 指もバトンのように交代することで“疲れない&上手にいける”と説明!
🗣️「速く弾ける魔法の動き」って教える
「同じ指だとノロノロになっちゃうけど、違う指ならピアノの魔法みたいに速く弾けるよ✨」
→ 「ちょっと試してみて!」とゲーム感覚で誘うのがコツ。
🗣️「音がキレイになるんだよ」と“耳”を使わせる
実際に「同じ指で弾いたとき」「指を変えたとき」を弾き比べて、「どっちがキレイ?」と聞くと、違いがわかって納得する子も多いです。
「同じ音を違う指で弾く」練習はいつから始まる?

🎼 子ども向け教本での登場タイミング
教本名 | 指替えの登場タイミング | 備考 |
---|---|---|
ぴあのどりーむ2巻 | 中盤以降 | 「ドドド」など短いフレーズで練習開始 |
バーナム導入書 | かなり早い段階 | 指の独立練習で頻出(短い連打) |
オルガン・ピアノの本2 | 中盤〜後半 | 右手で「ミミミ」など |
※指替え記号(くの字「∧」や「1-2」など)が楽譜に出てきたら、注目!
ちなみに我が家の娘が同音連打について「なんで?」と初めて感じた箇所は、4歳後半、ピアノ歴1年と1か月。
使っている『こどものバイエル下巻』72番の冒頭部分でした。

バイエル72番は、ゆっくりな曲なので指替えしなくてももちろん弾けますが、「同じ音が連続ででてきたら違う指で弾く」ということに慣れておくためにも、ぜひ指番号は守りましょう🎵
まとめ:できれば今から慣れておこう♪

「ピアノで同じ音を違う指で弾く」のは、ちょっと地味だけど大切なスキル。
習いはじめの今だからこそ、クセをつけておけば後がラクになります。
小さな子にはまず「なんとなく慣れる」「音がそろって気持ちいい」と感じてもらえればOKです✨
ご家庭でも、無理なく「指を変える練習」ができるよう、楽しみながらサポートしてみてくださいね。