「ピアノを始めるなら何歳からがベスト?」
「幼いうちから早く始めると本当に上手くなる?」
子どもにピアノを習わせるとき、気になるのがスタート時期と上達スピードですよね。
特に「ピアノは3歳から始めると効果的」とよく言われますが、本当にそうなのでしょうか?
成長の過程とともに検証してみます。
目次
ピアノを始める年齢による成長の違い

ピアノは何歳からでも始められますが、年齢によって習得スピードや学び方が異なります。
我が家は私自身が小学生の時から、息子は5歳から、娘は3歳からそれぞれピアノを習い始めました。
具体的な実体験とともに、ピアノを習い始めた年齢による成長の違いを紹介します。
3歳からピアノを始めた場合の特徴
- 音感が育ちやすい(絶対音感がつく可能性も)
- 手の動きがまだ未熟なのでレッスンがゆっくり進む
- 練習は「遊び」の延長が基本
- 親のサポートが必須
3歳は「学ぶ」というより「ピアノに親しむ」時期です。
まだ3歳なのでピアノ教室への送迎が必須なのはもちろん、自宅練習も親の付き添いが必要になります。
カタカナの書き方も怪しいので、ピアノ教室のノートの宿題は音符の勉強というよりは、むしろカタカナの勉強でした。
音楽を楽しみながらゆるやかにピアノ練習をスタートするのがポイントです。
3歳からピアノを始めた場合の具体的なレッスン内容については後述します。
5~6歳からピアノを始めた場合の特徴
- 指の動きがスムーズで両手奏が早くできる
- 楽譜を読む力がつきやすい
- 集中力が長く続くのでレッスンの進みが早い
- 自分で練習する習慣をつけやすい
5~6歳からピアノを習い始めると、3歳からに比べて短期間でグッと弾けるようになることが多いです。
実際にうちの子たちは3歳と5歳でそれぞれピアノを始めましたが、先生に最初に指定された教本からして3歳と5歳では難易度に違いがありました。
同じ先生に同じペースで習っていましたが、5歳息子が半年で子どものバイエル上巻を弾き終えたのに対し、3歳娘は約10か月かかったので、5歳息子の方がレッスンの進み具合が早かったです。
小学生(7歳~)からピアノを始めた場合の特徴
- 理解力があるため効率よく学べる
- 1曲の仕上がりが早い
- 自分で練習計画を立てられる
小学生からピアノを始める場合、譜読みやピアノ練習がスムーズに進みます。
成長した分習得スピードが速く、教材がどんどん終わっていくのでピアノの先生から出される宿題も多めかもしれません。
小学生からピアノを習い始める場合というのは本人の希望で習い始めている場合がほとんどなので、練習への熱意や意欲も高いです。
一人で練習も出来るし、ピアノ教室への送迎も必要ない場合がほとんどです。
しかし音感の吸収は3~5歳に比べるとやや遅めになります。
3歳からピアノを始めた場合の成長スピード

では、実際に3歳からピアノを始めた場合、どのように上達するのでしょうか?
娘や同じピアノ教室のお友達を見ていて分かったことをまとめます。
1年目(3~4歳)
- 両手で簡単なメロディーを弾けるようになる
- 「ドレミ」の位置を覚える
- 音符を少しずつ理解し始める
我が家の3歳の娘は、弾き始めの「ド」の位置を覚えるまでに数か月かかっていました。
また、やっとト音記号の譜読みに慣れてきたころにヘ音記号が登場するので、娘の小さな頭は混乱状態。
我が家の娘は1年だけでは、しっかりと楽譜を読めるようにはなりませんでした。
しかし、簡単なメロディーであれば3歳でも両手での演奏が十分可能です。
右手は「ドレミファソ」の範囲で手を最初の位置から動かさずに弾ける曲のみ。
左手は単音の二分音符や四分音符がメインで、ゆったりとした伴奏での両手演奏が可能です。
この時期は「弾く」よりも「音楽と遊ぶ」ことが大切で、子どもが「ピアノ楽しい!」と思える環境作りが必要です。
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2~3年目(5~6歳)
- 両手で簡単な曲を弾けるようになる
- リズム感が身についてくる
- 楽譜を見ながら弾くことができる
2~3年目にもなると成長とともに手が発達するので、弾ける鍵盤の範囲が広くなります。
指もよりスムーズに動くようになり、付点四分音符などの少し難しいリズムが登場する曲も弾けるようになります。
「ドレミファソ」の範囲から出て「シ(ドの隣)」や「ラ(ソの隣)」が登場する曲を少しずつ弾けるようになり、左手も和音や四分音符が増えてきます。
また、2年目からは発表会で演奏できる子も増えてきます。
たくさん練習すれば、暗譜も可能になります。
ちなみに我が家の娘が初めて発表会に出たのはピアノを習い始めて1年1か月後の4歳の時で、曲は童謡の「ロンドン橋」でした。
メロディーの音の範囲が「ド」から「ラ」まであるため、手を必ずどこかで動かす必要がある曲でしたが、2年目だとしっかり弾けるようになります。
4~5年目(7~8歳)
- 伴奏付きの曲が弾けるようになる
- 楽譜を追うだけでなく表現力をつけるレッスンが始まる
- 簡単な曲なら初見でも弾くことができる
ピアノを習って4~5年も経つと、「弾きたい!」と思った曲をそれなりに弾けるようになっていきます。
たとえば街中で流れているあの曲、人気アーティストが歌っている曲、有名なクラシックなど、初級・中級の曲にチャレンジできるようになります。
この頃には「ピアノを弾ける楽しさ」をたくさん感じられるようになり、練習のモチベーションもアップする時期です。
ピアノは何歳から始めるのが一番上手くなる?

「ピアノは何歳から始めるのが一番上手くなるの?」
という疑問に対してポイントを整理すると…
- 音感を育てたい:3~5歳スタートがおすすめ
- 短期間で上達したい:5~6歳スタートがおすすめ
- 子ども本人の理解力を活かす:小学生からでも遅くない
ということです。
ピアノは大人になっても弾くことができますし、ピアノを始めるのに早い遅いはありません。
「ピアノが好き!」という気持ちが何より大事なので、年齢よりも楽しく続けられる環境を整えることが重要です。
まとめ
3歳からピアノを始めると、ゆっくりですが着実に上達していきます。
音感やリズム感を育てるには3~5歳スタートが理想的ですが、小学生からでも十分上手くなります!
「何歳から始めるか」よりも「楽しんで続けられるか」を大切に、子どもに合ったタイミングでピアノをスタートしてみましょう♪