「ピアノを習わせてはいるけれど、なんとなく周りの子の方が上手に聞こえる」

「うちの子、音感が良い気がするけど、本当に才能があるのかな？」

子どもがピアノを習い始めると、つい周りと比べてしまったりセンスや才能について気になったりすることってありますよね。

実は、いわゆる“ピアノのセンスがある子”には、いくつかの共通点があるんです。

しかも、そういったセンスや才能は「生まれつき」で決まるわけではなく、親の関わり方や日々の環境によって伸ばすこともできるもの。

この記事では、センスのある子の特徴、共通する家庭環境、そして親ができるサポート方法まで、わかりやすくご紹介します。

ピアノの「センスがある子」とは？

まず、「センスがある」と言われる子には、どんな特徴があるのでしょうか？

以下のような傾向がよく見られます。

音感やリズム感がある

音を聞いてすぐに真似できたり、リズムを体で自然に取れたりする子は「音楽のセンスがある」と感じられやすいです。

特に絶対音感がある子は、初見でメロディーを弾けることも。

模倣力が高い

先生や親の演奏を見てすぐに真似できる子も、センスがあると感じられる要素のひとつです。

耳で聞いた音をそのまま再現できる力は、音楽的な成長に大きく影響します。

自分で音楽を楽しむ姿勢がある

与えられた課題曲だけでなく、好きな曲を耳コピしたり、自分でアレンジして遊んだりする子は、音楽に対する「内なる好奇心」が強いタイプ。

これは大きな武器になります。

「上手くなりたい」という気持ちが強い

上達のスピードに関係してくるのは、やっぱり「やる気」。

先生や親に言われなくても自分から練習に向かう子は、結果としてセンスがあるように見えやすくなります。

センスのある子に共通する家庭環境とは？

才能というと「その子自身の資質」と考えがちですが、実は環境の影響もとても大きいです。

センスがあるように見える子には、こんな家庭環境の共通点があります。

幼い頃から音楽に触れていた

0〜3歳ごろから歌遊びや童謡を日常的に楽しんでいた家庭は、自然と音感やリズム感が育ちやすいです。

音楽は言語と同じで、早くから触れていればいるほど感覚として吸収しやすくなります。

親が音楽を楽しんでいる

親が歌ったりピアノを弾いたり、楽しそうに音楽に触れている姿を見て育った子は、自然と「音楽って楽しい」と思えるようになります。

これは練習の継続や上達にとても大切な土台になります。

音楽を強制ではなく“遊び”として体験している

センスがある子は、音楽を「やらされている」のではなく「自分から楽しんでいる」ケースがほとんど。

遊びの延長線上に音楽があると、自然にスキルも身についていくのです。

子どものピアノセンスを伸ばすために親ができるサポート方法

では、我が子のピアノのセンスを伸ばすために、親ができることにはどんなことがあるのでしょうか？

音楽のある生活を自然に取り入れる

「練習しなさい！」と口うるさく言うより、まずは日常に音楽を溶け込ませることが大切です。

• 食事中にクラシック音楽を流す
• 親子で歌を歌う
• 音楽番組を一緒に見る

などなど。

それだけで音楽的な感性は育ちます。

褒め方に工夫をする

「間違えずに弾けたね」

よりも

「今日も最後まで頑張って弾いたね」

といったように、結果ではなく努力や姿勢を褒めると、子どもは自信を持ちやすくなります。

「できたこと」を見つけて、しっかり言葉にすることが大事です。

自由にピアノを弾く時間をつくる

課題曲ばかりではなく、子どもが好きな曲を自由に弾く時間を確保してあげましょう。

「弾きたい！」という気持ちが育つと自発的な練習に繋がり、結果としてセンスも磨かれていきます。

無理に練習させない・比較しない

他の子と比べて焦る気持ちもあるかもしれません。

でも「なんであの子みたいにできないの？」という言葉は、子どものモチベーションを下げてしまいます。

子どもは子ども、自分のペースで伸びることを信じてあげましょう。

子どものセンスを才能として開花させるためのポイント

最後に、センスを才能として開花させるためのヒントをいくつかご紹介します。

「好き」という気持ちを何よりも大切に

上達よりもまず「音楽が好き」という気持ちを大切にしましょう。

好きであれば、自然と続けたくなり、結果として上達に繋がっていきます。

長く続けられる環境を整える

先生との相性や教室の雰囲気も大切なポイント。

子どもが「行きたい」と思える教室選びをすることも、才能を伸ばす大きな一歩です。

関連記事はこちら▶子どものピアノ教室の選び方｜後悔しないために親が確認すべき６つのポイント

興味を広げてあげる

発表会に出て人前で弾いてみたり、他の子の演奏を見たりすることで、子どもの世界はどんどん広がります。

「こんな風に弾きたい！」

という気持ちが、次のステップへの原動力になります。

おわりに

ピアノのセンスがある子と聞くと、つい特別な才能を想像してしまいます。

しかしその多くは、日常の中のちょっとした工夫や関わり方で育まれているもの。

親の声かけや環境の作り方ひとつで、子どもの可能性はぐんと広がります。

何より大切なのは、子どもが「ピアノって楽しい！」と思えること。

その気持ちさえあれば、きっとその子なりのペースで、素敵な音楽の道を歩んでいけるはずです。