「子どもにピアノの習い事を楽しく続けてほしいけど、全然家で練習しない…」
「週1回のレッスンだけで意味あるのかな?」
そんなふうに悩んだこと、ありませんか?
実は、私もまさにそのひとりでした。
当時5歳だった息子がピアノを習い始めたものの、家ではまったくと言っていいほどピアノを練習しない毎日。
「今日はやる?」と聞くと、「やらなーい」と即答。
最初のうちは私も「まぁまだ小さいし…」と思っていたのですが、次第にモヤモヤが募っていきました。
今回は、
「練習しない子がピアノを習い続ける意味はあるのか?」
「自宅練習無しでレッスンだけで上手くなるのか?」
について、わが家の経験も交えて本音で書いてみたいと思います。
目次
家で全然ピアノを弾かない!5歳息子のピアノあるある

ピアノを習い始めたのは、息子が5歳の春。
体験レッスンがとても楽しかったようで、「やりたい!」と言って始めました。
関連記事はこちら▶3歳&5歳の個人ピアノ教室体験レッスン!内容や料金、子どもの反応は?
しかし実際に始まってからというもの、自宅での練習はほぼゼロ。
ピアノを置いている部屋には毎日入っているのに、楽譜を開くことすらなく…。
私が「ピアノやる?」と聞くと、
「え〜明日やる〜」
というお決まりのパターン(もちろん明日も練習しません)。
正直、「これってお金の無駄…?」と思ってしまったこともあります。
一方で同時にピアノ教室に通い始めた3歳娘はほぼ毎日練習しているので、比較してしまって余計にモヤモヤが募ってしまいました。
ピアノ教室のレッスンだけで上達できるの?
そんな息子でしたが、ピアノ教室のレッスンは楽しんで通っていました。
先生も優しくて、無理に「毎日練習してきてね」とプレッシャーをかけることはありません。
ただ、やっぱり家での練習なしだと進みがゆっくり。
「子どものバイエル上巻」の38番が全然クリアできずに1か月同じ曲が宿題になった時は、私がうんざりしました。
同じ時期に始めた子がどんどん新しい曲に進んでいるのを見て、内心ちょっと焦ったり、自信をなくしかけたりしたことも。
でもある日、先生がこんなふうに言ってくれたんです。
「今は“音楽って楽しいな”って思えることが一番大事。練習はできるタイミングで大丈夫ですよ。」
その言葉に、私の中で少し肩の力が抜けました。
家でピアノを練習しない子がレッスンだけ受けても意味があるのか?

では、家で練習しない子にとってレッスンは意味があるのか?
私の答えは 「意味はある、でも期待の仕方にコツがいる」です。
レッスンだけでも得られるメリット
- 音楽や楽器への興味が育つ
- 先生との信頼関係が築ける
- 楽譜を読む力や音感は少しずつ育つ
たとえ1週間ぶりに楽譜を開いたとしても、先生と一緒に音を出して笑ったり、できたところを褒めてもらうだけで、「ピアノって楽しい」って感覚が根っこに残るんです。
これが、あとで「やっぱりピアノやっててよかった」と思える種になるのかもしれません。
それでも「少しは練習してほしい」親の本音

とはいえ、親としては「せめて5分でも…」と思うのが正直なところですよね。
そこでわが家で試して効果があったことをいくつか紹介します。
ピアノに自然と触れられる環境をつくる
テレビの横にピアノを置いたり、私がたまに鍵盤を触って「この音かわいい〜」と言ってみたり。
無理に“練習”という言葉を使わずに、楽器に触れるハードルを下げるのがポイントです。
レッスンで習った曲を親が鼻歌で口ずさむ
これ、意外と効果ありました。
「あ、それ〇〇の曲じゃん!」
と本人がうれしそうに反応して、そのままピアノの前に向かったことも。
練習にこだわらず、まずは“通うだけ”を肯定する
私がいちばんラクになれたのは、「今は通うだけでもOK」と自分の中で割り切ったときです。
続けてさえいれば、ふとしたきっかけで子ども自身のスイッチが入る可能性はゼロじゃないんですよね。
わが家の5歳息子の場合:結局どうなった?

結果として、うちの息子は半年でピアノをやめました。
関連記事はこちら▶男の子のピアノの習い事は親のエゴ?辞めたい主な理由と辞める判断基準&実際に辞めた体験談
でも、私はそれで良かったと思っています。
ピアノに向いてなかったというよりは、当時の息子には“おうち練習込みでの習いごと”が少し負担だったのかもしれません。
よく考えてみれば、息子が2歳から続けているサッカー教室はおうち練習が必要なく、もう3年以上楽しく通っています。
ただ、先生とのレッスン時間はとても楽しかったようで、
「またピアノやってみたいな〜」
と今でも時々話すことがありますし、幼稚園の音楽会では自らシンセサイザーに立候補し、家で練習していました。
それって、きっと音楽に対して「嫌な思い出」が残っていない証拠。
レッスンだけでも楽しかったなら、それだけで十分価値があったんだなと思えるんです。
さいごに|焦らず、比べず、見守る勇気を

子どもが家でピアノを練習しないと、どうしても親は「このままでいいのかな?」と不安になります。
でも、音楽って本来“楽しむ”もの。
きっちりやるかどうかよりも、「好きかも」と思える経験が大事なんだと思います。
レッスンだけでも、音楽の種はちゃんと心にまかれている。
焦らず、比べず、見守ることで、いつかその種が芽を出す日がくるかもしれません。
今、同じように悩んでいる方にとって、この記事が少しでも心を軽くするきっかけになったらうれしいです。
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