【大人のピアノ練習】同音連打はなぜ大事?その理由と練習におすすめの曲&教本

「同じ音を連続で弾くのって、地味なのにけっこう難しい…」

大人からピアノを始めた方なら、一度は感じたことがあるかもしれません。

とくに曲の中で「ドドド」「ミミミ…」と何度も同じ鍵盤を弾くと、リズムが乱れたり、指が疲れてきたりしませんか?

今回は、

  • 同音連打がなぜ必要なのか
  • 練習で気をつけたいポイント
  • おすすめの練習曲や教本

を大人向けにわかりやすく解説していきます。

※記事内に広告が含まれています。

ピアノの同音連打とは?

「同音連打(どうおんれんだ)」とは、その名の通り同じ音を連続して弾くことです。

例:

  • ド・ド・ド…
  • ソ・ソ・ソ・ソ…

たったこれだけの動きに見えますが、実はピアノ独特の難しさが詰まっているテクニックでもあります。

同音連打が難しい理由

ピアノでは同じ鍵盤を連続で弾くには、1回1回しっかり鍵盤を戻す必要があります。

バイオリンや管楽器と違い、「音を持続させたり連打をなめらかに流す」ことが難しいのです。

特に難しさを感じるのは以下のような点:

① 指や手首が疲れやすい

同じ指で連打し続けると筋肉がこわばりやすく、腕に力が入りがちです。

② リズムや音量がそろわない

「ドドド…」と弾いているのに、テンポが不安定になったり、音が大きくなったり小さくなったりすることもあります。

③ 表現力が問われる

単なる「打鍵」だけでなく、強弱(アクセント)やスピード感を出すには、コントロール力が必要になります。

ピアノ学習において同音連打のスキルが必要な理由

「わざわざ連打を練習しなくてもいいんじゃない?」

と思うかもしれませんが、実はとても大切なスキルです。

✅ よく出てくるフレーズだから

有名な曲にも、同音連打はたくさん登場します。

例:

  • エリーゼのために(ベートーヴェン)
  • 猫ふんじゃった
  • アイネ・クライネ・ナハトムジーク(モーツァルト)

→ 左手の低音連打や、右手でメロディを強調するフレーズに多く含まれています。

✅ 脱力とコントロールのトレーニングになる

連打の練習は、「ムダな力を抜く」「音をそろえる」ための基礎トレになります。

最初は力んでしまいがちですが、練習を重ねることでしなやかな動きが身につきます。

✅ テンポ感や表現力が磨かれる

正確なリズム、粒のそろった音、強弱のメリハリ。

同音連打は、これらを自然に身につける練習にもなります。

同音連打練習のコツ:ただ連打するだけじゃダメ!

同音連打の練習におけるポイントは次の3つです。

✔️ 指を変えて弾いてみる

同じ音でも「1-2-3」など指を交代しながら弾くと負担が減り、スムーズに弾けます。

速い連打や長めのフレーズでは必須です。

✔️ 手首を柔らかく使う

鍵盤を押すというより、軽くたたくようなイメージで手首を柔らかく上下に動かすと脱力しやすいです。

✔️ 音の粒をそろえる練習を意識する

録音したり、スマホのメトロノームと合わせたりして、一定のテンポで、均等な音量・音質で弾けているかをチェックしましょう。

同音連打の練習におすすめの曲

「同音連打の練習ができて、しかも楽しい!」そんな曲をご紹介します。

🎵 初級者向け

  • エリーゼのために(ベートーヴェン)
     → 展開部に出てくる「ミミミ…」はまさに連打!テンポを落として丁寧に練習できます。
  • 猫ふんじゃった(民謡)
     → 右手も左手も連打の宝庫!楽しく取り組めます。
  • よろこびのうた(ベートーヴェン)
     → シンプルなリズムの中で、同音連打と強弱の表現が学べます。

練習におすすめの教本

📕 バーナム ピアノテクニック(導入書〜1巻)


→ 「指の独立」「連打」「跳躍」など、基本動作を短いフレーズで練習可能。

「連打の練習が自然と組み込まれている」のが魅力。

📘 ハノン(ピアノ教則本)


→ 有名な「1番」は連打というより音階ですが、後半の練習曲で「同音のスタッカート」などが出てきます。

手首の脱力を意識して取り組むと◎

📗 大人のための独習ピアノ教本(ドレミ楽譜出版社)


→ 大人の指導を想定して作られた本で、無理なく基礎が身につきます。

連打に関する説明もわかりやすい。

まとめ:同音連打は“地味だけど効果抜群”な練習!

「連打」と聞くと、退屈で単調なイメージがあるかもしれません。

でも、ピアノの演奏力を底上げするために欠かせない練習要素のひとつです。

  • 表現力
  • リズム感
  • 脱力
  • 指の独立

どれも大人が後から身につけにくいスキルですが、「同音連打の練習」を続けることで自然と身についていきます。

ぜひ、曲の中や教本の中で連打が出てきたら、ただの“同じ音の繰り返し”と思わず、表現を意識して弾いてみてくださいね。