- 「今日は練習したらシールあげるよ!」
- 「ピアノ頑張ったらアイスね!」
こんなふうに“ご褒美作戦”をうまく使って、子どもがピアノの練習を続けられるようになった。
…でも、ふと出てくる不安。
- 「これってずっと続けないといけないの?」
- 「ごほうびがないとやらない子になっちゃう…?」
大丈夫です。
ご褒美は“やる気の芽”を育てるための「きっかけ」にすぎません。
上手にやめ方・切り替え方を考えれば、「ごほうびがなくても、自分でやる子」にちゃんと育っていきます。
この記事では、自然にご褒美を卒業していくステップをわかりやすく解説します。
目次
そもそも、ご褒美で釣るって悪いの?

まずお伝えしたいのは、ご褒美を使うこと自体は「悪」ではないということ。
特に幼児期は、「将来のために今がんばろう」という考え方ができません。
「ピアノがうまくなりたい」なんて気持ちは、最初から持っていないのが普通です。
だからこそ、
- 練習すると楽しいことがある
- 続けると褒めてもらえる
という「今、うれしいこと」を通して、練習を習慣にしていくのが効果的なんです。
ご褒美を“エサ”にしないための考え方

「ごほうびをあげないと、やらない子になってしまいそう…」
そんな不安は、親として当然ですよね。
でもポイントは、“ごほうびが目的”にならないように導くこと。
つまり、
「ごほうび=やったからうれしいご褒美」
ではなく、
「やったこと=がんばったね!」
としっかり認めること。
この【行動→承認→結果】のサイクルが、ごほうび依存を防ぐカギになります。
ステップ式!ご褒美作戦のやめ方・切り替え方

ここからは実際に、ご褒美をどうやってやめていくか?をご紹介します。
ステップ①:「物」から「言葉」に少しずつ切り替える
たとえば、毎回お菓子をあげていたなら…
→ お菓子+「すごく頑張ったね!」の言葉をセットに。
次第に、「今日みたいに頑張れたのがすごいなぁ」など、親の注目や賞賛がご褒美の主役になるようにしましょう。
💡 言葉でほめる=親の気持ちをごほうびに
子どもにとって「ママ・パパが認めてくれる」は何より嬉しい!
ステップ②:ご褒美の“頻度”を減らす
毎日→3日に1回→1週間単位でポイント制にするなど。
「今日は○回も弾けたからシールだね!」と“質”や“工夫”に着目した評価に変えていくのも◎
ポイントは、“やればもらえる”ではなく、“がんばったから認められる”という構図に変えていくこと。
ステップ③:「ごほうび卒業チャレンジ」をしてみる
子ども自身に「ご褒美なしでやってみようか?」と声をかけてみるのもおすすめ。
例えば、
「今週はご褒美なしチャレンジしてみようか。
できたら特別に“○○券”プレゼントしよう!」
→ これは“完全ご褒美なし”ではなく、回数を減らすためのステップです。
1週間できたら大きなご褒美という制度にすることにより、「自分もできた!」という自信を育てることが目的。
ステップ④:「練習そのもの」が楽しい状態をつくる
究極的にごほうびが不要になるのは、子ども自身が“ピアノって楽しい!”と思える状態になったとき。
そのためにできる工夫は…
- 子どもが好きな曲を取り入れる
- 一緒に連弾する・聴いてあげる
- 本人が進歩を実感できる工夫(動画撮影・録音など)
- 発表会やちょっとした“人前”の経験
「ごほうびがなくても、やりたい!」が芽生えれば、自然と自走していけます。
ご褒美をやめるのではなく“移行する”のが成功のポイント

「ご褒美をやめる」
と聞くと、突然ゼロにしなきゃと思ってしまいますが、実際は「やめる」よりも“ご褒美の形を変える”が正しいアプローチです。
- 物理的なプレゼント → 言葉や気持ち
- 即時の報酬 → 達成感や実感
- 外からの動機 → 内からのモチベーション
このように少しずつ「ごほうびの中身」を入れ替えていくことで、子どもも無理なく、自然に自立した練習習慣へ移行していけます。
わが家の“ごほうび卒業エピソード”

▲我が家では、「1曲弾いたらシール1枚貼ってOK」という制度だったのでシールを大量に常備していました。
わが家でも最初は「練習=シール」作戦をしていました。
でもある日、
- 「今日の練習、めっちゃ音きれいだった!」
- 「ママ、また弾いてるとこ撮って!」
と娘が言い出して、気づいたんです。
「この子、自分でがんばる理由を見つけ始めてる」と。
そこからは、“ご褒美あげるから練習しよう”ではなく、“今日どうだった?”と一緒に振り返る時間に変えました。
シールは今も貼ってますが、それは「やった証」ではなく「成長の記録」として使っています。
まとめ|“ご褒美作戦”は卒業できる!

- ご褒美は、子どものやる気を育てるための「入口」
- 「あげないとやらない」ではなく「やったことを認める」方向へシフト
- ステップ式に頻度や内容を変えると、自然と卒業しやすい
- 目指すのは「練習=楽しい・誇らしい」と思える状態
ご褒美をやめるのは怖いことではありません。
お子さんの「自分でやりたい!」という気持ちを、じっくり育てていくためのステップです。
焦らず、子どものペースに合わせて、ご褒美作戦を“卒業”していきましょう🎵