「ピアノを辞めたい」
と言い出した子ども(男児)を見て、
「無理に続けさせるのは親のエゴなのかも?」
と悩む方も多いのではないでしょうか?
ピアノは習い事の中でも長く続けることで効果が出るものですが、子どもが嫌がる場合、無理に続けさせるのは逆効果になることもあります。
本記事では、男の子が「ピアノを辞めたい!」と言い出した時に、続けるべきかそれとも辞めるべきかを判断する基準について考えていきます。
実際にピアノを辞めた我が家の体験談も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
男の子がピアノを辞めたがる主な理由

まずはなぜ男の子がピアノを辞めたがるのか、その主な理由を見てみましょう。
他の遊びやスポーツに興味が出てきた
ピアノを習い始めたものの、夢中になっていたのは最初だけ。
サッカーや野球などのスポーツに興味を持ち始めると、そちらに夢中になってピアノの練習が後回しになることがあります。
練習が面倒くさい
ピアノは毎日の積み重ねが大切ですが、「練習が嫌」「面倒くさい」と感じる子も少なくありません。
特に男の子は、じっと座って取り組むのが苦手な傾向があります。
発表会やレッスンがプレッシャー
発表会や先生の前で演奏することにプレッシャーを感じ、「もうピアノを辞めたい」と言い出すこともあります。
完璧に弾けないと不安になり、楽しさよりも苦しさを感じることも。
友達との遊び時間が減る
ピアノの練習時間が増えると友達と遊ぶ時間も削られますし、レッスンのある曜日はほかの(遊びの)予定を入れることができません。
「ピアノをやめてもっと友達と遊びたい」と子どもが思うのも当然です。
ピアノがそもそも楽しくない
我が家の息子がこれだったのですが、「ピアノがそもそも楽しくない」んですよね。
我が家の息子は6歳の時にピアノ教室を辞めました。
私としては「ピアノを弾ける男の子ってカッコ良い!」と思っているので出来れば続けてほしかったです。
でも息子は練習が楽しくないし、この曲が弾けるようになっても別に嬉しくないということで、何でピアノを練習しないといけないの?という思考だったようです。
体験レッスンであんなに「ピアノの習い事したい!」と言っていたのは君じゃないか!
と思いましたが、子どもの言うことなんてコロコロ変わりますよね。
せっかく電子ピアノを買ってピアノ教本もそろえたのに…とため息です。
でもそれって、親のエゴかもしれません。
親のエゴにならないためのチェックリスト

親が「せっかくここまで続けたのに」「将来のためになるから」と無理にピアノを続けさせると、ピアノ自体が嫌いになってしまうこともあります。
以下のチェックリストを参考に、親のエゴになっていないか確認してみましょう。
- 子ども自身がピアノを楽しいと思う瞬間があるか?
- 練習が親の強制ではなく、自発的に取り組めているか?
- ピアノの上達よりも、子どもの気持ちを尊重しているか?
- 他の習い事や遊びの時間とのバランスが取れているか?
- 「やめたい」と言う理由が一時的なものではないか?
我が家の子どもの場合
我が家の6歳男児の場合は、
- ピアノを楽しいと本人が思っていない
- 練習はあきらかに親の強制(何も言わないと1週間全く練習しない)
- ピアノが上手くなりたいと本人が思っていない
- 他の習い事や遊ぶ時間はまだある…はず!
- 「やめたい」と1か月以上言っている
という状況でした。
この状況でピアノを無理に続けさせるのは完全に親のエゴで、息子がピアノを続けて嬉しいのは私だけだなと思って、ピアノを辞めさせる決心がつきました。
ピアノ教室を続けるべきか辞めるべきかの判断基準

「やめたい」と言ったのが一時的な場合
発表会前や難しい曲に挑戦するときなど、一時的に「やめたい」と言い出すことはよくあります。
その場合は、今すぐ辞める必要はありません。
「もう少し頑張ってみようか?」と声をかけ、様子を見ることをおすすめします。
完全にピアノに対するやる気を失っている場合
毎回のレッスンが苦痛になっていたり、ピアノに触れることすら嫌がるようであれば、一度休んでみるのもありです。
「やめる=一生ピアノを弾かない」ではなく、「今はお休みする」という考え方もあります。
我が家の息子の場合は、辞めた後の方が自由にピアノを楽しんでいます。
娘や私の楽譜で勝手に練習しているときもあるので、練習を強制されなければピアノを楽しめるんだなと新たな発見でした。
別の方法でピアノと関わるのもOK!
ピアノを続けるか辞めるかの二択ではなく、例えば「好きな曲だけ弾く」「オンラインレッスンに切り替える」など、別の関わり方を探してみるのもおすすめです。
ぜひピアノ教室の先生に相談してみてください。
関連記事はこちら▶子どもが「ピアノを辞めたい」と言ったら?後悔しないための判断ポイント
男の子がピアノを楽しく続ける工夫

もし「ピアノを続けたい気持ちが少しでもある」なら、工夫次第で楽しさを取り戻すことができます。
好きな曲を弾かせてみる
クラシック曲ばかりではなくアニメやゲームの曲など、本人が興味を持てる曲を練習に取り入れるとモチベーションが上がります。
正直、バイエルを代表するピアノ教本って弾いてもつまらないです…(私自身の体験談)。
自宅練習は短時間でもOKにする
「毎日ピアノ30分!」などと決めると、子どもが負担に感じてしまいます。
- 自宅練習は1日5分だけでもOK
- モチベーションが上がらない週はレッスンだけ頑張る
と練習のハードルを下げると自然と鍵盤に向かいやすくなりますし、また何かの拍子にピアノに夢中になるかもしれません。
発表会以外の楽しみを作る
もし発表会など人前で演奏することがプレッシャーになるなら、発表会だけ不参加にしてもらうなどの方法もあります。
また逆に家族や友達の前で弾く機会を増やすことで、「弾くこと=楽しい」という感覚を取り戻せることも。
目標を明確にする
「この曲が弾けるようになったら好きなゲームを買ってあげる」
「練習を頑張ったらお小遣いを増やす」
など、ごほうびを設定するのもお子様の年齢次第では効果的です。
まとめ

男の子のピアノは、決して親のエゴだけで続けさせるべきものではありません。
しかし辞めたあとに「続けておけばよかった」と後悔するケースもあるため、慎重に判断することが大切です。
子どもの気持ちを尊重しながら楽しんで続けられる工夫をすることで、ピアノが「やらされるもの」ではなく「好きなもの」になっていくかもしれません。
焦らず、じっくりと向き合っていきましょう。