【要注意】ピアノのオクターブで手が痛いのは弾き方のせい?痛みを防ぐ練習法と改善ポイント

「オクターブを練習していたら、手が痛くなってきた…」

「子どもが“オクターブを弾くと手が痛い”と言っているけど大丈夫?」

そんな不安を感じたことはありませんか?

ピアノ演奏において「オクターブ」はよく使われるテクニックですが、実は手や腕に大きな負担がかかりやすい動きでもあります。

正しいフォームや練習法を知らずに続けてしまうと、手の痛みや腱鞘炎などのリスクにもつながるため注意が必要です。

この記事では、「オクターブで手が痛くなる原因」「痛みを防ぐための改善ポイント・練習法」を分かりやすく解説していきます。

ピアノ初心者の方やお子さんをサポートする保護者の方も、ぜひ参考にしてください。

オクターブを弾くと手が痛くなるのはなぜ?

オクターブとは、鍵盤上で8度離れた同じ音名の2音を同時に弾くテクニックのこと(例:「ド」と「高いド」)。

ピアノでは、親指と小指を大きく広げて押さえることになります。

もっと詳しく知りたい方はこちら▶ピアノのオクターブとは?意味・弾き方・子どもでも弾けるコツと演奏アレンジを解説

オクターブを弾いて手や腕が痛くなる、よくある原因はこの3つ!

①手のサイズに対して無理がある

子どもや手の小さい人にとっては、オクターブの距離は大きな負担です。

届かない範囲を無理に押さえようとすると、手の甲や指の関節、手首に痛みが出る原因になります。

関連記事はこちら▶子どもにオクターブはまだ早い?小さい手でもできる演奏の工夫を紹介

②力みすぎている

オクターブをしっかり弾こうとして肩・腕・指に力が入りすぎると、手全体が固まり、筋肉や腱に余計な負荷がかかります。

オクターブに苦手意識を持っているからこそ、オクターブ部分に緊張したり、力が入ってしまうんですね。

これが「弾いた後にジンジンする」「関節が痛い」と感じる大きな原因に。

③手首の使い方が悪い

オクターブは「手首の柔らかい使い方」がとても大切。

それができていないと、指にばかり負担が集中し、痛みや疲労が蓄積しやすくなります。

【チェック】痛みの出やすいフォーム・NG例

  • 指を無理に広げすぎて、関節が不自然に曲がっている
  • 腕や肩に力が入り、ガチガチの状態で弾いている
  • 手首が全く動かず、固定されたままの状態
  • 連続でオクターブを弾くときに、ジャンプのように打ち下ろしている

→これらに当てはまる場合は、痛みや故障のリスクが高めです。

痛みを防ぐ!正しいフォームと改善ポイント

①手の形は“卵を持つイメージ”で

手を広げすぎず、自然なカーブを保ったまま親指と小指を伸ばすようにしましょう。

“卵をそっと包むような形”をイメージすると、力みを抑えて手の形を整えやすくなります。

②手首は上下に柔らかく使う

オクターブを弾くときは、手首を柔らかく上下に使うことが重要です。

一打一打、軽く上下に動かすことで、衝撃を吸収しながら弾けるため、手への負担が激減します。

③腕の重さを利用する

指の力で鍵盤を押すのではなく、腕の重さを鍵盤に乗せるように弾きます。

「ドンッ」と押すのではなく、「スッと落とす」ような感覚を意識しましょう。

オクターブの練習を始める時におすすめのステップ

ステップ①:片手ずつ短く練習

まずは片手オクターブで数回ずつ弾く練習から始めましょう。

片手に集中することで、手の感覚や正しい力の抜き方を身につけやすくなります。

ステップ②:ゆっくりのテンポで少ない回数から

速さよりもフォーム重視。

1日5分から始めて、徐々に慣らしていきましょう。

無理せず、痛みが出る前にやめるのが鉄則です。

ステップ③:分散和音で音感をつかむ

もしオクターブが届かない・痛いと感じる場合は、分散和音(1音ずつ弾く)で代用してOK。

手を広げる練習にはならなくても、音の響きや距離感をつかむ練習になります。

【子ども・初心者向け】オクターブ練習のコツ

  • 小学生や手が小さい子は「5度」「6度」の和音からスタート
  • 手のストレッチやマッサージを習慣にする
  • 練習後は氷水や湿布で冷やすなど、ケアをしっかりと
  • 「痛くなったら休む」勇気を持たせる(無理を美徳にしない)

よくあるQ&A

Q. 手が痛くなったら、練習は中断すべき?

はい、すぐに中止してください。

痛みを我慢して続けると、腱鞘炎や慢性的な障害につながる恐れがあります。

数日~1週間ほど休んで様子を見ましょう。

改善しなければ専門医に相談を。

Q. 手が小さい子でもオクターブを練習するべき?

無理にする必要はありません。

オクターブを使わなくても表現豊かな演奏は可能です。

まずは手の成長を待ち、音感や読譜力など他の力をしっかり伸ばしましょう。

関連記事はこちら▶子どもにオクターブはまだ早い?小さい手でもできる演奏の工夫を紹介

まとめ|オクターブで「痛い」と感じたら、まずはフォームを見直して!

オクターブはピアノにおいて大切な表現技術のひとつですが、正しいフォームで無理なく練習することが何より大切です。

「手が痛い」と感じたときは、身体からの大事なサイン。

焦らず、正しい練習方法や休養を取り入れながら、ゆっくりとステップアップしていきましょう。

お子さんが取り組んでいる場合は、

  • 「無理しなくていいよ」
  • 「届かなくても大丈夫だよ」

と安心させてあげる声かけも、心の負担を減らす大きな助けになりますよ♪