ピアノは世界中で親しまれている楽器ですが、その正式名称を知っていますか?
実は「ピアノ」という呼び名は正式名称の省略形であり、本来はもっと長い名前がありました。
本記事では、ピアノの正式名称の意味や由来についてわかりやすく解説します。
ピアノの正式名称とは?

ピアノの正式名称は「ピアノフォルテ(pianoforte)」です。
この言葉は、イタリア語の「ピアノ(piano)」と「フォルテ(forte)」を組み合わせたものです。
- ピアノ(piano)…弱く、静かに
- フォルテ(forte)…強く、大きく
この2つの言葉が合わさった「ピアノフォルテ」という名前には、「弱い音から強い音まで幅広い音量で演奏できる楽器」という意味があります。
現代では「ピアノ」と省略して呼ばれることが一般的になっています。
ピアノの名前の由来
ピアノが登場する以前の鍵盤楽器には「チェンバロ(クラヴサン)」や「クラヴィコード」といった楽器がありました。
しかし、これらの楽器は音の強弱を自由につけることが難しく、表現の幅が限られていました。
1700年頃、イタリアの楽器製作家バルトロメオ・クリストフォリによって「ピアノフォルテ」の原型となる楽器が発明されました。
この楽器は、鍵盤を弾く強さによって音の強弱をつけられる画期的なものでした。
そのため、「ピアノフォルテ(弱い音も強い音も出せる)」と名付けられました。
ピアノフォルテからピアノへ

18世紀後半になると「ピアノフォルテ」は次第に短縮され、「ピアノ」と呼ばれるようになりました。
この呼び方はイタリア語だけでなく、英語やフランス語など多くの言語でも一般的になっています。
現在では、「ピアノ」といえば「ピアノフォルテ」を指す言葉として広く使われています。
まとめ
ピアノの正式名称は「ピアノフォルテ」であり、「弱い音から強い音まで演奏できる楽器」という意味を持っています。
この名前は楽器の特徴を表しており、音量の強弱を自由につけられることがピアノの大きな魅力の一つです。
普段何気なく「ピアノ」と呼んでいる楽器ですが、その名前の由来を知ると、より深くピアノの魅力を感じられるのではないでしょうか。
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